「動画を制作する流れ、ネタの出し方も分かった。だが毎日投稿しなくてはならないか?自分の会社は大きな組織というわけではないので労力的にも毎日投稿というのは厳しいんだけど」という方もいらっしゃるかと思います。
結論から言うと必ずしも毎日投稿をしなければならない訳ではありません。
逆に無理に毎日投稿をすることによる弊害も出てきます。以下、無理な毎日投稿が引き起こす弊害を見ていきましょう。
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無理な毎日投稿が引き起こす弊害
動画の内容が雑になってしまいがち
事前に企画も練らず、充分な台本も書かずに動画を投稿してしまうなら、何が起こるでしょうか?
今まで事前に企画を練って台本もしっかり書いていたのに、「毎日投稿しなければならない」という心情が先走って内容がスカスカの動画を出し続けてしまったなら、それまで面白いと思って見てくれていたお客様は「これは急につまらなくなったな」と思うことでしょう。
そうするとどうなるか?
数字という意味では「視聴維持率」に影響がストレートに出てきます。
この視聴維持率というのは、例えば20分の動画があったとしてスタートから5分時点での維持率が30%だった場合、この5分経過した時点で視聴していた方全体の30%が視聴を続けている、というデータになります。
つまり少し動画を見ただけで視聴を止める視聴者が増えるということです。
YouTubeはこの視聴維持率を重視している為、雑な内容の動画の投稿であった場合、これを毎日繰り返せば低い視聴維持率の動画ばかりのチャンネルとなってしまい、結果チャンネルのパワーが弱くなってしまうということになってしまうのです。

方向性の迷走を引き起こしがちになる
とりあえず毎日投稿を続けるわけだから、どんなことでも面白そうなことは投稿しよう!ということが起こりがちになります。
前回ネタの出し方というテーマで話をしたとはいえ、チャンネルの運営を続けているうちにネタに困ってくるということも人によっては出てくることでしょう。
そんな時、方向性を変えてテーマから逸れた動画を出すということをやりがちです。
例えば整体院を経営している人が毎日効果的なストレッチ方法や健康維持の方法を発信していたのに、いきなり近所のおいしいラーメン屋の話を投稿し始めたとしたらあなたはどう思うでしょうか?
ついつい「たまには息抜き程度に」と思いがちですが、こういう類はおすすめできない投稿方法になります。
既に人気が出てきた時点で「多少」やるならまだしも、そうでない時点で主要なコンセプトからズレた一貫性の無い動画を投稿したところでマイナスにしかなりません。
何度かこういったことを繰り返しているうちに、「この人は何かと横道に逸れがちだな」「この会社は趣旨とは関係のないつまらないことを投稿している」と思う視聴者が増えてチャンネル登録の解除や動画を見なくなるといったことが起きがちになってくるからです。

忙しさからショート動画ばかりを出すようになる可能性
どうしても毎日投稿だ!と考えているとその忙しさからYouTubeショートに傾倒していくかもしれません。
数分~10数分のメイン動画よりも1~3分のショートの方が編集も楽だし最近は縦長ショート動画が流行だから、ということで考えがちですが、これが思わぬ危険を呼び寄せてしまうことになってしまうのです。
ショート動画を好む属性の人は、最初はメイン動画を見ようとはしません。
つまり、メイン動画を中心に見てくれる人とショート動画を中心に視聴する人は基本的に属性が違うのです。
ショート動画ばかりを出すようになってしまうと当然、主にメイン動画を見ていた人がチャンネルから離れていってしまいますし、その一方でショート動画を見る人たちは何も施策をしなければ基本的にショート動画を中心に見るので、結果として全体的な総再生時間が減ってチャンネルパワーが落ちてしまいます。
最終的にはこうした傾向が続けばチャンネルそのものが壊れることとなってしまうのです。
「流行だから」「編集が楽だから」とショート動画ばかりに飛びつくようになってしまうと足元をすくわれかねない結果となってしまうことを覚えておく必要があります。

毎日投稿ができない時の考え方
週3日は投稿する意識で!
冒頭でも述べたようにYouTubeにおいては毎日投稿する必要はありません。
しかしビジネスという範疇でしっかりと運営していきたいならやはり毎日投稿が理想的であり、それが不可能であれば最低週3日のペースで投稿した方が良いです。
アニメなどの様に制作が重い動画を作る場合は週1回メイン動画、週2回ショート動画、合計で週3本などの構成にして投稿をスタートしていくのも一手です。
ここで週3回より確実に投稿していくための手法について触れたいと思います。
まず最初に決まった企画の内容(=投稿する動画のタイトルなど)を1つずつエクセルに書き出していくということを予め最低2週間分~1ヵ月分につき行います。
次にこの分の動画の撮影、編集を行い、出来上がった動画を1つ1つ非公開のままチャンネルのアカウント内に溜めておくようにします。
例えば週に3本投稿することを想定し、非公開のまま6本制作したとしたら2週間分の動画が溜まったことになりますね。
この時点から例えば月、水、金の3日で公開するとなった時に1回目を月曜に公開し、その後は水、金とスケジュールに沿って投稿していけば最初からスケジュールに余裕を作ることができたまま運営をしていけることになります。
より不安であれば12本制作して1ヵ月分溜め込んでから運営を開始すればその後の制作を行っていく際に何かのアクシデントなどがあった時でも対応しやすいでしょう。
この様に、予め各動画のYouTubeアカウントへのアップロードと説明文やキーワードの設定等を行い、公開状態は非公開のままで動画をある程度の本数溜め込み、スケジュール通りに動画を順次公開していくことがスムーズな運営のスタートを可能にしてくれます。

ショート動画を制作する場合
結論から言うと、「メイン動画に誘導するための動画としてショート動画を制作する」という意識が必要です。
先ほど述べた様にショート動画を見る人は基本ショート動画ばかりを見るのですが、メイン動画に興味を持ってもらえる様な動画の内容であれば非常に意義のある投稿となります。
内容としてはメイン動画の見所を抜き取ったダイジェスト版などを意識すると良いでしょう。
そこからメイン動画に飛んでもらい、メイン動画を気に入ったお客様が商品の購入や会員登録といったアクションに至ってくれるという動きがショート動画を制作する上で理想とすべき1つの型になります。
反対に最悪のパターンとしては、動画のコンセプトとは全く関係のない内容のショート動画を投稿してしまうことです。
こうなるとメイン動画とショート動画という属性の違いだけではなく、そもそもの目的さえもズレてきてしまい全くメインの内容とはかけ離れた属性の視聴者が来てしまうことになります。
最終的にチャンネルのパワーを下げてしまう原因となってしまうのでくれぐれもこうしたことはやらない様に注意しましょう。

まとめ
投稿していくための計画を立てましょう
まずはウケている動画をリサーチしたうえでそうした動画を例えばエクセル等に記載していき、そのウケている動画を元にしてどういう内容の動画を投稿していくかを決めたら、次はどの曜日のどの時間帯に何を投稿していくかを決めて投稿をスケジューリングします。
シンプルに考えればこういう流れですが、リサーチや分析を伴う企画の内容決定はそれなりの労力やスキルが必要になってきます。
社内にこうしたリサーチや企画が得意な人材がいない場合は可能な限り外注することが得策と言えます。
その分、本来やらなければならない業務に力をさきながらオウンドメディアを作り上げていくことができますので。
御社がどれだけ労力を割けるのか、リサーチや企画につきどれだけの社内リソースがあるのか、などを鑑みて自社で全て行う方がいいのか、一部または全部を外注する方がいいのかを考えてみてください。
